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はじめに

Q6. 「抗ガン剤について教えてください。」

抗ガン剤治療は、ガンがどこにあっても行える全身療法です。

手術後、用心のために抗ガン剤治療を組み合わせる場合もあります。 しかし、その結果ガンがなくなったとしても、抗ガン剤が効いたのか手術の結果なのかは全く確認できません。

抗ガン剤治療の1回目で仮に腫瘍の大きさが半分になったとします。
2回目は更にその半分になるでしょうか?
ほとんどの場合、あまり変化が見られないでしょう。 それはなぜか?

ガン細胞は抗ガン剤に対し抵抗力を持ってしまうからです。 回数を重ねれば重ねるほど、抵抗力のある強いガン細胞が残るのです。

1種目の抗ガン剤の効果に限界が来ると、別の種類の抗ガン剤で治療を続けます。その結果、正常細胞は常に抗ガン剤にたたかれ続け、患者は食欲が無くなり体力、気力の全てが奪われていきます。

「ガン細胞は抗ガン剤に抵抗力をつけ、正常細胞は攻撃され続ける。」この2つの大きな矛盾から、抗ガン剤治療は大きな壁にぶち当たっています。ほとんどの場合、各部位の専門医が抗ガン剤を選択し、一定のマニュアルに基づいて「杓子定規」に治療が行われています。
抗ガン剤に対する「感受性」は個々によって違います。なのにマニュアル的に同じ治療が行われ、その結果『効かなくなった』か『患者の身体が副作用に耐えられなくなった』から治療を終了せざるを得ない。これが「マニュアル的抗がん剤治療」の現状だと思います。 

多くの悲劇を見続けた結果、20年程前に「患者に大きなマイナスを強いる」だけの抗ガン剤治療は「止める決断」をしました。 
しかし、個々の患者さんに応じた「副作用ない、少ない」最適な投与量で治療が出来れば問題はありません。 患者さんの状態にあわせ「抗ガン剤の投与量」を決めていきながら、適応に応じて治療方法をコーディネート出来るのであれば、「腫瘍を縮小させる手段」として抗ガン剤ほど有効なものはありません。
化学療法をを受ける方へ(国立がん研究センターがん対策情報センター)
参考書籍 「抗がん剤 知らずに亡くなる年間30万人」平岩正樹著

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